卒業生からのメッセージ

グラフィックデザイナー
島田侑未子 さん


松蔭を卒業してから随分と年月が過ぎてしまいました。(笑) 今ある私から、あの頃を振り返ると松蔭で過ごした少女時代は『キラキラした時 間』だったんだなぁと思います。こう書くと今が充実していないのか?と思われるかもしれませんが、決してそんなことはございません。(笑)
今はグラフィックデザインの分野でありがたく活躍させて頂き、やはり毎日が発見で、創作する苦しさと、達成する満足感に満ちています。

では、『キラキラした時間』とはなんなのかと申しますと、あの子供であった頃 しか持てない「感性」の柔らかさ、多くのことを学び吸収できる時期。”白い キャンパス”とよく表現されるものだと思いますが、私の場合は”白いマシュマロ のような柔らかさを持つ卵”で、そのマシュマロ卵は無垢でお人好しで、無知 で、傷つきやすく、まだまだたくさんのことを吸収すべきものでした。

神戸という街に存在する松蔭はとても歴史の古い学校です。でも歴史があるだけではなくどこか「モダン」であり、古い中に存在して新しいものを見つめる目を養える学校だと思います。
そういう意味では実に「自由発想」のある校風でしょう。
卒業後、国際的に活躍している方が多いのもそのせいなのかもしれません。

私は高校卒業して専門学校に進学したので、他校出身の人たちの語る母校への言葉で、「ギスギスしていた」「先生がうるさかった」「つまらなかった」「自由 がなかった」という言葉を聞いたときには在校していた6年間が思う以上に充実 していたんだなぁと感じました。
そして叱咤激励しながらも温かな目で見守ってくれていた先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。柔らかいマシュマロ卵は苦手な勉強に必死になり、たわいもない友人との会話に一喜一憂したりと大忙しでしたが、その全てが苗床となって 今私が存在しています。

在校生の皆さん、あなた達が持っている一人一人の『マシュマロ卵』を大事にし てください。
そして一度しかない『キラキラした時間』を謳歌してください。
勉強も今より少し好きになってください。(この点は社会に出てから痛感しまし た。)
社会に出れば「無駄なことは何一つもない」ということを知りました。多くのことを学べば、学んだことが自分を助けてくれるし、大事な人を傷つけることもあ りません。
そしてすてきな女性になって、すてきな「夢」をぜひ実現してください。
まだ夢が見つからない人も焦ることはありません。
いつでも夢が自分を見つけてくれるように「マシュマロ卵」を磨いてがんばって ください。

最後になりましたが、メッセージを記載してくださいました先生方、関係者の皆 様に感謝致します。ありがとうございました。

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