2006年度 グリーンエコプロジェクト〜グリーンエコキャラバン隊

アドバシ配布

三宮駅でのビラ配布・Kiss-FM KOBEでの特別番組収録を無事終えて、いよいよ、活動終盤に向けて、市場、コンビニ、そして、神戸の中心街ハーバーランドでの大きなエコイベントを開催する上で、どうしても必要なアイテムがあった。それはアドバシ。
ただし、アドバシに関わる流れは以下のように、決して簡単なものではなかった。

1.箸袋のデザインを考える。(冬休みからコンペ形式で採用。)
2.広告協賛してくれる企業を探す。
3. 置いてくれる店舗を探す。

それでも、国産の間伐材で出来たアドバシは、多くの意味を持っていた。たとえば、
・国産間伐材の割りばしを使ってもらうことで、「環境という大きな問題に対して、身近な生活でまず出来ることをしようと、広く市民に訴える。そのために、二酸化炭素(CO2)をたっぷり吸収する元気な森づくりを目指し、身近な国産間伐材の使用を訴えていく。」というグリーンエコプロジェクトの活動の趣旨を、社会の不特定多数の人達に伝えて行くことが出来る。
・アドバシを持ってきていただいたらエコグッズと交換という特典を付けることで、百貨店で開催するエコイベントに少しでも多くの人に来ていただき、より多くの環境メッセージを伝えることが出来る。
・箸袋に環境メッセージを書くことが出来る。
・さらには、協賛企業を募ったり、置いてくれる店舗を訪問する過程で、社会の大人達に自分達の思いを伝えて目的をかなえていくことの難しさや大切さを学んでいくことも出来る。

そんな中、箸袋に関しては生徒が考えたデザインが、プロのデザイナーと協賛企業によって、1月上旬には採用され、これも生徒が作ったハチドリのロゴを入れて、決定していた。










制作費に関しては、JTB西日本・ローソン・日新火災・ミドリ電化の4社から広告協賛してもらうことが決まった。
そして、1月中旬には、エコメディアファンデーションの方を通してアドバシの発注が完了していた。
箸は、特に香りが良い吉野のひのきで作られることになった。その数はアドバシ史上最大の約7万膳。予想以上の企業がこの活動の趣旨を理解し、協賛(総額60万円)してくれたおかげだった。
後は、出来上がったアドバシの到着を待つことと、置いてくれる店舗を探すことだった。

そして、2月17日、神戸市内に約7万膳のアドバシが一斉に到着した。

*エコメディアファンデーションのホームページでも、グリーンエコキャラバン隊のアドバシ大作戦のことが、『神戸松蔭高校アドバシ!史上最大規模へ!』というタイトルで次のように紹介された。

神戸松蔭高校のチャレンジ・プログラム(卒業を控えた生徒たちによる社会活動)の中の、「グリーンエコプロジェクト」でアドバシが展開されます!
熱血先生を中心とした生徒の皆さん(グリーンエコキャラバン隊=約20名)は、昨年12月に奈良県吉野の森林の実態を体験し、森林保全のための間伐と国産材の有効利用を実感。温暖化問題だけでなく、幅広い視野で環境学習を進めており、2月25日には、神戸阪急1Fでイベントを開催します。
その呼びかけのためのツールとして、アドバシが神戸のコンビニ・市場・神戸ハーバーランド内の飲食店街に導入されるのです。
協賛には、大手旅行会社・保険会社・コンビニ・量販電器店の4社。それぞれの広告がアドバシで展開される見込です。また、地元FMラジオ局Kiss FM-KOBEでは、環境ソリューションと木村の提供で4日間の特別番組をオンエア予定。生徒さんたちからのグリーンメッセージが発信されます。
いまだかつてない規模で、プロモーションが展開されます!
ちなみに、今回1社のアドバシ広告は生徒さんのアイディアをベースにしたもの。そして、シンボルマークはアマゾンの伝説から考えた「ハチドリ」で、これも生徒さんのイラストをベースにしています。

結局、約7万膳のアドバシが配布されたのは、神戸市内の53の店舗に達した。そのいくつかを、生徒の訪問の様子と合わせて写真で紹介したい。

まず、コンビニ。コンビニは若い人の利用者も多く、生徒達にとっても普段身近に立ち寄る場所。だからこそ、コンビニにアドバシを置いてもらい、同じ世代の人たちに、環境問題に対して、身近な第一歩を踏み出してもらいたい。そんな思いを理解していただき、置かせていただくことになったのは、ローソン。


コンビニの中でも、ローソンは、緑化貢献や緑の募金等、地域の環境保全・社会貢献活動に特に積極的で、森林育成と3.9%のCO2吸収を目指す林野庁の「木づかい運動」に共鳴し、国産材の活用を推進していることもあり、グリーンエコプロジェクトに対しても、アドバシへの協賛から、店頭での配布に至るまで、全面的に協力してもらった。
生徒たちが挨拶に訪れた時、レジには、グリーンエコのアドバシがあふれんばかりに箸立てに入っていた。「おはしで木づかい」と書いて、3.9%のCO2吸収をめざそうというようなメッセージも掲げてもらっていた。


ローソンのHPでの紹介はコチラ

他にも、街のあちこちで、アドバシを置いてもらった。

神戸市役所では、箸の袋に広告名が入っているからという理由で置いてもらえなかったが、兵庫県庁には、生徒たちの環境への真摯な思いや、この教育活動の意味を十分理解して頂き、活動がすべて終わった後で知事に報告させていただくことに加えて、県庁の食堂にもアドバシを置いてもらえることになった。生徒が挨拶に行った時はちょうど昼前で、うず高く積まれた仕出し弁当の一つ一つに、グリーンエコのアドバシがセットされていた。
また、生徒達は、活動の趣旨と、最終エコイベントの紹介を書いたPOPをラミネート加工して作り、アドバシを置いてくれるすべての店に持っていった。


「ひとりひとりの意識が変われば、地球の自然はきっと守れる」というメッセージと、ハチドリのロゴを袋に入れた約7万膳のアドバシは、街中のあちこちで、店を訪れた多くの人々に、グリーンエコキャラバン隊の思いを伝えていってくれたが、店の方からもお客様へまた思いが少しでも伝わるように、受け入れてくれた店の方々へも、生徒達は自分達の足を使って、自分達の言葉で、活動の趣旨や思いを伝えに行った。

そして、アドバシを、何よりも一番多く置いてもらったのは、神戸の中心街ハーバーランドのレストラン31店舗。なかでも、複合商業施設のモザイクでは、21店舗にアドバシを置かせてもらうことになった。
モザイクは多くの店が入った大きな施設だったので、少しでも多くの人に来ていただくように、生徒達は可愛いイラストを入れて、詳しい地図を作った。

私たちグリーンウーメンは冊子の『MAP』を担当しましたが、冊子を受け取ってくれた人が“行ってみたい”と思ってもらえるように、明るく可愛くしました☆(掲示板から)


特に、この場所は、若いカップルも、家族連れも、観光客もいろんな世代の人達が来るので、広くエコについて啓発するにはとても重要な場所だった。その各店舗で、アドバシがテーブルに出てくる。このことが現実になった。同時に、食事をしながら、アド箸や箸袋を手に、環境に関して、一言でも二言でも会話が交わされること。これも現実になった。後はそんな風にアドバシを手にしてくれた人を含めて、街の人達に小さなエコを始めてもらうこと。その第一歩として、1週間後の最後のエコイベントを成功させることだった。

モザイクのHPでの紹介はコチラ

いつも人通りが絶えない神戸の中心街ハーバーランド。イベント会場として広い吹き抜けスペースを貸していただく神戸阪急百貨店もこの街の真ん中にあった。
既に7万膳のアドバシが配布されたこの街で、さらに、活動最後となるエコイベントを通して街の多くの人達にエコへの思いを伝え、少しでも人々の心を動かそう。・・・そんな、みんなの志で、この美しい街が、グリーンエコに染まる。その日が近づいていた。


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市場アクション
(最終エコイベント1週間前に、地域の市場でおこなった環境啓発アクションをご覧ください。

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