2006年度 グリーンエコプロジェクト〜グリーンエコキャラバン隊

啓発ビラ(冊子)配り

12月から続いた、研究・リサーチや企画・準備を経て、2月に入ってからは、2月25日の最終エコイベントの開催に向けて、いよいよ、街に大胆に出て行っての、市民に向かって自分達の思いを伝えていくキャラバン活動が始まった。
その最初のアクションが、2月3日(土)の、神戸の中心街・三宮での冊子(ビラ)配布。目標は2000部!
自分達の思いや、エコイベントを伝えることを目的に、冊子には、「森の恵みについて・間伐について・エコクイズ・グリーンエコが作成するアドバシ(袋に広告を入れた国産間伐材で出来た割りばし)が置いてある店舗のMAP等々」を書いていた。
もちろん、紙資源の無駄遣いにならないように、ポイ捨てにならないように、カラー両面刷りで、ある程度しっかりした冊子にした。また、ホッチキスを一切使わず、折り込み形式で8面構成にした。
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グリーンエコキャラバン隊は各自の個性や各自の能力を最大限に生かそうと、時には班で活動してきたが、必要に応じて、特に、FM特別番組での呼びかけ・百貨店でのエコイベント等、市民に向かって広く思いを伝えていく時には、全員で一致団結して活動した。もちろん、この冊子(ビラ)配りにも、ほぼ全員が朝の集合時間に、予定よりもかなり早く、三宮駅改札前に集合した。
まず、みんなで、輪になって、立つポイントや、ターゲット層、時間の確認等作戦を練った後、昨日印刷が出来上がったばかりの、みんなで一生懸命作った冊子を人数分に分けた。冊子は、しっかりした紙でカラー両面刷りであることにもよるが、それだけでなく、各自に与えられた責任と、始めてのビラ啓発への挑戦という思いからか、予想以上に重く思えた。
そして、いよいよスタート!全員が街に出て行った。
立つ場所は、あらかじめ生徒達が警察に届けて許可を得てきたいくつかのポイントから臨機応変に選んでいった。朝から寒かった。本当に寒かった。でも、みんな一生懸命アタック。最初は、「全然だめです」そう言って泣きそうになっていた生徒も多かった。
確かに、ビラ配りなんてみんなはじめて。勇気もいるし、恥ずかしかったに違いない。ただ、これも、自分達のコンセプトや思いを伝える大きな一歩。これがハチドリのひとしずくであることに間違いない。12月から研究・リサーチ・企画会議・準備をしてきたのも、すべて、その思いを社会の人々に伝えるため。「最初はみんなそう。だって、最初はみんな素人なんだから。失敗なんか恐れずに、恥ずかしがらずに、相手の目を見つめて、明るく、大きな声で、相手の手の位置に!」なんて、アドバイスとか、慣れによって、みんな少しずつペースをつかんでいった。
それと、このグリーンプロジェクトの活動は、Kiss-FM KOBEの特別番組で取り上げられることもあり、この日も、KissFM KOBEのサウンドクルー平野智一さん、企画担当の方、番組制作の方にも、一緒にビラ配りをしていただいた。その様子は、DJのエコ体験として、番組でも取り上げることにもなっていた。
「松蔭高校グリーンエコプロジェクトです!!環境イベントのお知らせです!!」という平野さんの大きな声に負けじと、生徒達の声のボルテージもどんどん上がっていった。

やがて、道行く人も、ビラをすすんで受け取ってくれたり、何があるのかと興味を持って立ち止まってくれて、「エコイベント行くからね」と励ましてくれたり、環境について話を聞いてくれたりした。その後も、昼食まで、さらに1時間ビラまきは続いた。

受け取ってくれる人は、最初に考えていたターゲット層に限らず、いろんな年齢層の人で、信号を待つ間、あちこちで、冊子を読んでくれる姿があった。
中でも、同年齢の、他校の女子高生が信号が緑になっても立ち止まって冊子に見入っていた姿が印象に残った。


予定の12時になっても、きりのいいところまでと言いながら、みんな、冊子配りをやめようとしなかった。昼食を各チームで自由にとった後、再び冊子(ビラ)配りを続けた。
途中、「元気ィ〜?」「モリモリィ!」という、吉野合宿以来合言葉にしてきたかけ声をみんなで大声で言って、元気づけたりもした。

と言っても、さすがに冷え切った体に疲れが重なって出てきはじめた午後2時、ミント神戸という映画館に集合。元アメリカ副大統領アルゴア氏制作の地球温暖化をテーマにしたドキュメント映画「不都合な真実」をみんなで見るために。映画が始まるまでキャラメル風味のポップコーンをほおばる姿には小さな達成感さえあった。
この映画は、地球温暖化の危機を、それが思っていた以上にいかに早いペースで迫ってきているかをショッキングに伝えていた。まず知ることの大切さ、そして何よりも一つでも二つでも、行動・アクションを起こすこと!このことを伝えてくれる映画だった。大統領選挙に僅差で落選した後、自分が学生時代から取り組んできた環境問題に真剣に取り組むことに活路を見いだし、そのことを伝えるために熱く講演を続けるアルゴアの姿に勇気づけられもした。
映画が終わった後、突然のことで許されはしなかったが、「ここで冊子を配ろう」ってみんなが口々に提案し、映画館の人に突然のビラ配りの申し入れまでした。

今日の長い1日はこれで解散。と言うのが予定だった。なのに、
「もう少し配ろうよ」と、各チームからの提案が続出。再び、夕暮れ迫る街中に、ビラを持って向かう姿があった。
そして、結局、この日一日で2000部近くを配りきって、街中での始めてのキャラバン活動も無事終了した。
そして、自分達が一生懸命調べてきたこと、計画してきたこと、そんな中で、環境という大きな問題に関して考えたことを、街に出て行って、少しでも多くの人達に伝えることが、たとえ、難しくても、どれだけ大切かと言うことに気付くことも出来た。


配布した手作り冊子(ビラ)内容詳細


Kiss-FM KOBE 特別放送でも、啓発ビラ体験談を話しました。
コチラからお聞きください。

生徒感想

最初の方は、なかなか受け取ってもらえなくて、寒いし何て言って差し出せば良いのかも分からなくて早く終わってほしいなぁって思ってたけど、お昼前ぐらいになってきたらどんどん慣れてきて受け取ってくれる人も多くなってきたし、『これなぁに?』って興味をもって聞いてくれる人もいたし、受け取ってくれた後に見てくれている人を見ると本当に嬉しかったです!(西村実佳)

三宮駅付近で行ったビラ配りは、受け取ってくれない人ばかりで、泣きそうにもなりましたが、受け取ってくれた後、信号待ちの間に、広げて読んでくれている人がいたり、頑張ってと声をかけて下さる人達もたくさんいました。また、中を読んだ後に、素晴らしい活動をしてるね。とか是非イベントに行きます。と、声をかけて下さる方もいらっしゃいました。同年代の学生も中を熱心に読んでくれたりしていて、みんな少しは環境問題に興味を持っているんだな〜と思いました。(鈴置和音)

最近テレビやニュースでエコという言葉を耳にすることが多くなってきているので、世間の人達はみんなエコに関して関心があるんだなって思っていました。でも、実際にビラを配ってみると、世間の人達はエコに関して無関心で、これが今の日本の現状なんだなって痛感しました。だからこの活動を通じてより多くの人達がエコに関して関心を持ってほしいなって思いました。(引地紗恵子)


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