2005年度 ホスピタルアート〜イエローアーツキャラバン隊

お披露目

この日の様子は神戸新聞に大きく取り上げられました。

こちらをご覧下さい。

高校生だって社会を変えることが出来るんだ


卒業後1週間してこんなメールが寄せられました。

今日は、短大の健康診断のため、地元の病院に行ってきたのですが・・・その病院には、音楽もアートもなく、雰囲気がなんとなく怖かったです。ただ診察に来るだけ・・・そんな雰囲気でした。
ホスピタルアートをしてから、私は病院に対する気持ちが大きく変わりました!診察を待っている間、別に何も病気はないはずなのに何ともいえない不安が頭をよぎります。そんな時、何か癒せるものがあるのなら・・・私はそれを今日改めて実感しました。神戸労災病院で行った病院コンサートや、ホスピタルアート。私は他の病院でも出来たらいいのになぁと思いました。
高校生が社会を変えることなんてできっこないって思っていましたが、現実は全く違いました!高校生だって社会を変えることが出来た!それならば、これからだって、どんどん社会に関って変えていくことは絶対出来る!!私は、また愛のキャラバン隊があるのなら、是非参加したいと思ったし、もっとたくさんの人に、ホスピタルアートについて知ってもらいたい!と改めて思いました。(山田知佳)


愛のキャラバン隊が合流して


2月27日(月)。ホワイトミュージックキャラバン隊と合流し、いよいよロビー(病院)コンサートの中で、イエローアーツキャラバン隊の作品を患者さん達に正式にお披露目する時が来ました。
ほんの3日前にも、ここで設置作業をして達成感を味わったばかりなのに、正面玄関からエスカレーターを上って吹き抜けにし、改めて、作品を見上げると、胸にこみ上げてくるものがありました。
思えば、12月の初回テーマ決めの日に、はじめてここを訪れた時に見たあの吹き抜けの空間が、今は降り注ぐ光の中、太陽と動物たちによって楽しくまぶしい空間になっていました。


3時30分、100人に及ぶ患者さんを前にしてロビーコンサートが始まりました。

愛のキャラバン隊がコンサートをしているロビー横の吹き抜けでは、太陽と動物たちが楽しそうにゆらゆらしていました。「愛のキャラバン隊」という横断幕の左横には、作品を下から見たイラストが、メンバーの胸には、イエローアーツキャラバン隊のロゴのバッジが光っていました。

涙の挨拶


お披露目の挨拶

メンバーによるお披露目の挨拶をぜひお聞き下さい。
やがて、終わりが近づいた頃、ある曲の間奏中に、メンバーの一人の挨拶が始まりました。
……作品に込めた思い、制作の様子、作品の紹介……
その間も、患者様達は、生徒達や作品を一生懸命見たり、楽しそうにほほえんで見てくれていました。
歌のタイトルは「Smile Again」。「楽しい」という作品のテーマと重なるタイトルの曲でした。

やさしい言葉なんて 役に立たないことがあるよね
自分だけでたたかわなくちゃ いけないときがあるよね
つらいことのりこえて いつか見えてくるものがあるよ
そしたらあなたは 今よりきっとすてきになってる
あしたになって 空が晴れたら 
自分を好きになって また歩き始めようよ
スマイル アゲイン スマイル アゲイン うつむかないで
スマイル アゲイン スマイル アゲイン 笑って見せて
スマイル アゲイン スマイル アゲイン どんなあなたもみんな好きだから

いざ本番の労災病院でのお披露目の日。"Smile Again"のときに、イエローアーツ隊が作成した「太陽SUNSUNわき愛愛」の作品を発表・説明するメンバーの子が泣きながら一生懸命話しているのを聞いて、私も今まで頑張ってフェルトを作ってきたことや、今までのことが思い出され、涙があふれて止まりませんでした。そして、私はこの"Smile Again"という曲の歌詞が大好きで、その歌を歌いながら涙が止まりませんでした。(仲野さや)

私たちのテーマ「楽しい」が!…笑顔で喜んでくださった患者様達


コンサートの後も、患者様たちのうちの何人かは、ロビーから立ち去ろうとせず、見上げてくれていました。
翌日には、患者様から、喜びのお手紙も頂きました。
取材して頂いたNHKの番組の中で、神戸労災病院の院長先生がおっしゃっいました。「こういうことをしなくいちゃいけないんだというsuggestion(提案)を受けた。財産になりました」と。
そのニュースの中で何よりもうれしかったのは、楽しそうに作品を見上げてくださった患者様達の姿でした。

▼ NHKニュースの特集から



本当に『楽しい』と言うテーマにあったすばらしい作品ができたと思います!私が想像していたもの以上の作品です!!たくさんの患者さんたちが作品の下を通る度に楽しそうに見上げているのを見てこのチャレンジプログラムに参加してよかったって心から思いました!(中村 佐紀)

このチャレプロではいろいろなことを体験できたと思います。話し合いで自分の意見を言うこと、考えること、力を合わせること…。途中で先が見えなくていやになることもありましたが、先生やほかのみんなが頑張っているのを見て、私も頑張ろうと思うようになりました。少ない時間の中で人の心を動かすアートを完成することができたのは、先生の支えがあってみんなの頑張りがあったからだと思います。イエローアーツキャラバンに参加して本当によかった。みんな本当にありがとう!!(黒田 紘子)

私はこの活動を通して、みんなで大きなひとつの事を成し遂げることの難しさや、楽しさを知る事ができました。この活動のことはずっと忘れません☆(廣田 真波)